退職者が出た時、企業は真価が問われる。

退職者が出た時、企業は真価が問われる。

 

どうもこんにちわ、INAZOOです。

 

皆さんは、転職をしたことがありますか?

 

もし未だ転職をしたことがない方であっても、ご自身がお勤めの会社において、転職していく方を目の当たりにしたことはあるのではないでしょうか?

 

今回は、転職の仕方や転職ノウハウの話ではなく、社員が退職する際の企業側の器量、企業側の対応についてのお話です。

 

これは、辞めていった社員が持つ同社への印象に留まらず、社外からの見る同社の印象にも多分に影響します。

 

つまり、退職する社員への対応はその企業のブランド力に関わる問題だということです。

 

退職社員への対応の悪例

 

というのも、先日こんなことがありました。

 

 

そうです、私が入社時からお世話になっていたパイセンがこの度、転職することになりました。

 

詳しい理由は割愛しますが、端的に言うと、待遇面の不満や日頃から露呈していた経営陣の意思決定の無能さが決定的なものとなったようです。

 

彼は勤続8年程の中堅社員です。役職も主任(主任ってなんやねん!ww)。つまり、今に始まった話ではない賃金の低さや経営陣の無能さを憂いに憂い、8年も経ってようやく転職するに至ったということです。

 

つまり、パイセンは何か不満を持ちながらも「変わるかもしれない」というある種の希望にも似た思いを抱えながら、約10年に近い時間をこの会社に貢献してきたわけです。

 

恐らく、業務の面でも属人化している部分もあるので、代替が効かないポジションという意味で、持前の責任感やキャラクターで見事に勤め上げてきていたということですね。

 

そして、見事に経営陣も上司もそういったパイセンの善意のようなものに寄りかかり、待遇面での圧倒的不遇を是正することもなく、そのまま変わることもなく運営を続けてきた・・・

 

その顛末が今回のパイセンの転職というわけです。

 

ここからはテンプレですが、パイセンは同業他社に現職の1.5倍程度のベースアップを提示され、そこに移籍することを決意したようです。

 

そして、その話を上司や経営陣に伝えたところ、次のような展開に・・・。

 

 

つまり、転職を決めたパイセンを僅かな賃上げにより足止めしようとしてきたようです。

 

 

スクールオブ俺
うわ、ダサっ;;

 

 

これは見事に滑稽ですね。

 

上記ツイートでも言及していますが、積もり積もった賃金を含めた待遇面への不満は転職理由の一つではあると思いますが、それが決定的な要因ではないということ、小手先の足止め策が正に暖簾に腕押しだということに気づかない経営陣は、パイセンを引き留めることができないのです。

 

パイセンは8年間さして変わらない待遇で働き続けてきたわけです、しかも会社全体に漂う待遇改善の気配が一切ない中で。要するに最初は賃金の低さを憂いていましたが、もはやそれは問題の根本ではなく、そういった状況を蔓延と放置してきた経営陣や上司に対しての不信感や失望といった形で最悪の結果を招いたのです。

 

ということは、賃金の低さを急に是正したところで、それが彼の決断を変える決定打にならないことは明白です。

 

つまり、もう茶碗は割れていたのです。

 

何回か修復しつつも8年間延命していましたが、もう水を貯めるだけの耐久力が無くなってしまったのです。

 

その場合、貯める水(ここで言うところの、賃金)を増やしたり、水だったものをビールやワインに変えてレベルアップを試みたところで、受け皿が壊れているので何の意味もありません。

 

こんなこと誰でも分かることですよね。

 

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退職社員への対応の良し悪しがもたらす余波

 

残念ながら当社の経営陣は取り返しのつかないことをしてしまっているようです。

 

つまり、パイセンを引き留めることに成功しようが失敗しようが、もはやその余波はパイセンだけの話ではないということです。

 

もう少し分かり易くするために、この関係を企業ではなく、別れ話をするカップルに置き換えて考えてみましょう

 

今の時代、企業と労働者は結婚をするという程の人生を通した一蓮托生度合いはないと思いますので、せめてカップルかなという感じで比喩しています。

 

仲睦まじそうなカップル

 

A君とBさんという二人のカップルがいると仮定します。

 

そして、その二人とは別にA君を密に思うもう一人の女性、Cさんがいるとします。

 

8年間付き合っているA君とBさんでしたが、長ければ円満というわけでもなく、実はほんの小さなことにBさんはずっと不満を持ち続けていました。しかし、いつしか二人の間には情のようなものも芽生えていてズルズルと付き合っていました。

 

そんな付き合いの長い二人を後目に、CさんはずっとA君に恋心を寄せています。

 

しかし、そんな不満ありきな関係は長く持たなく、Bさんの積年の不満が爆発し、ある日、A君に別れを告げます。

 

そこからはありきたりな流れで、A君があの手、この手で付き合いを継続させようと試みるわけです。この場合、復縁するケースもあるでしょうが、十中八九このケースは復縁しないことが多いものです。

 

そうやって、Bさんの好きな髪型に変えたり、少しでも稼ごうと転職したりと、何とかBさんとの長きにわたる付き合いに終止符を終えたくない一心で、見事に・・・否、無残にもA君は抗うのです。

 

それを見たCさんのはどうでしょう。

 

まぁA君の行動は当然と捉えるのか・・・それはないでしょう。読者の皆様もお分かりの通り、無様にも抗うA君を見て、Cさんの百年の恋も冷めてしまうわけです。

 

話を戻します。

 

今回のパイセンはBさんといったところで、当社はA君ですね。そして、少し関係性としては異なるかもしれませんが、その他の当社社員がCさんです。

 

CさんとてA君を想い、Bさん程ではないにせよ関係性を続けてきた点では一緒にもかかわらず、別れを切り出されたA君の取り乱し様や、それまでのA君らしからぬ特例対応の数々。Cさんは報われません。

 

このCさんのような状況が、先述したパイセンの退職騒動によって生じた、他の社員への余波ということです。

 

要するに、経営陣は小手先の足止め策として、異例の賃上げを申し出たのかもしれませんが、

 

他の社員からしたら・・・

 

 

社畜時代
え!?

俺も辞めるって言えば

給料上がるのかな?

 

 

こうなるわけです。

 

そりゃそうです。待遇面で不満を感じていたのは決してパイセンだけではありません。それを辞めるという話をした途端に露骨に媚び諂う経営陣の信用は失墜してしまいます。

 

これは、最悪の顛末です。

 

退職社員への対応、最良の策は?

退職者への対応の最善の策とは
旅立つ退職者・・・

 

では、どうすれば良かったのか。

 

それは、背中を押すことに尽きます。

 

勿論パイセンの転職を食い止めたい当社の経営陣の思いは理解できます。何故ならば、大きな戦力を失うだけではなく、同業であれば忽ち競合になってしまう。これは一大事です。

 

しかし、そう思わせてしまったのは紛れもなく経営陣や上司の責任でしょう。なぜならば冒頭で説明している通り、待遇面や経営陣の意思決定の無能さがパイセンの転職理由なのだから。

 

パイセンがそういった不満を話していなかった?そんなこと関係ありません。無論、そういった意見や不満を言う機会もなければ、作ろうともしなかった、それが当社です。

 

パイセンの不満に気づかず、放置し、寄りかかった。いわば先の例でいう、長い付き合いに胡坐をかいていた無残なA君と一緒です。自分の責任なのに、それに気づかないで、別れを切り出されたら抗う・・・ダサいですよね。

 

仮にもカップルであれば利害関係というより、情の問題は大いにあるかもしれません。

 

しかし、パイセンのケースで言えば、これはビジネスの世界です。自身のキャリアアップや待遇面等の利害が重視されて然るべき領域です。つまり、経営陣や上司はそのくらいこの点について細心の注意を払うべきだったのです。

 

とはいえ、一企業がそう易々と賃金を上げることが慣例的にできないことは理解できます。

 

つまり、自分たちではどうすることもできないというのであれば、パイセンという一人の社員の将来を案じ、背中を押すのが最も最良で愛のある選択肢であることは言うまでもありません。

 

そして、その背中を押す、あるいは旅立ちを応援するという姿勢は、パイセンのみならず会社に残る他の社員にとっても、深くポジティブに刻まれるエピソードになります。

 

つまり、自分たちも含めてもっとどうにかできたのではないか・・・そう思わせることができるということです。

 

パイセンの決断を尊重することが最優先で、その上で、今後二度とそういった理由でパイセンのような人を会社として手放さないためにも、どうするべきか、それを全社一丸となって考えることができます。

 

つまり、社員が一度決めた転職なりの退職の決断は是が非でも尊重し、何なら後々、出戻りしてもらえるような環境や仕組みを作っていかないといけないということです。

 

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理想は出戻りできる環境

出戻りできる環境が大事
タンポポの種のように戻ってこい

 

パイセンを前向きに送り出し、次に当社がすべきことは「出戻りをしたくなる環境」を創出すること。

 

先のカップルの例でいうと、別れなきゃよかった!!と思わせるのに近いかもしれませんが、企業はカップルの付き合いとは違います。そのため、何年か後にまた戻ってきても全然いいわけです。

 

むしろ、小規模な会社は、出戻りが増えれば増える程会社として成長しているということです。

 

今回のパイセンのケースで言えば、賃金等の待遇面、経営陣の柔軟で時代に適応した意思決定、こうったいものができるようにどういったことができるのか、この行動を起こすことが急務なのです。

 

私もその内の一人として、パイセンがこの会社を誇ることができ、また戻ってきたいと思えるような社内の仕組みや環境を作ることに貢献したいと思っています。

 

それはポジティブに送り出した社員であれば、ポジティブに出戻りを誘発したい思いが生まれ、一社員としてどういったことができるかを考えることができるはずです。

 

例えば広告会社であれば、戻りたくなるようなクリエイティブを世の中に残す、戻りたくなるような圧倒的実績を残す、こういった点ではないでしょうか。

 

以上のように、皆さんの退職者への対応が企業の器、ブランドに寄与するのです。

 

辞めた会社を誇れる社員は幸せです。そんな会社こそが継続して成長していくはずです。なぜならば、そういった器量を持ち合わせた会社であれば、次もまた優秀な人がジョインしてくれます。

 

企業の器やブランドによる影響は波及し、連綿と続いて行くのです。

 

それでは、また。