地方の広告代理店ってどうなの?

地方の広告代理店ってどうなの?

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どうもこんにちわ、INAZOOです。

 

僕は広告代理店のストラテジック・プランナーという職業に就いています。

 

いわゆるストプラというやつですね。

 

 

…すみません。かっこつけました。

 

 

勿論、嘘ではなく、広告代理店でプランナーとして企業のプロモーションやブランディング等の企画を行っています。テレビやラジオCMのコンセプトや戦略を立てることもあれば、イベントの企画、Webサイト制作のディレクションから集客施策等、実に多岐に渡る領域をカバーしながら、マーケティングという観点から企業の課題解決のサポートをしています。

 

とまぁ、テンプレの仕事紹介をしましたが、広告代理店と聞いて、どんなイメージをしますか??

 

電通、博報堂、ADK、サイバーエージェント、オプト。こんな会社名が頭をよぎると思います。

 

 

安心してください、僕はそのどれにも属していません。

 

 

はい、僕が属している広告代理店は、いわゆる地方の広告代理店です。

 

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地方の
広告代理店ってどうなの?

 

僕が属しているのは沖縄県内にある広告代理店で、社員規模としては20~30名程度になります。一般的に見ても、地方の広告代理店はこのくらいの規模感が基本です。こと沖縄県内で考えてみても、いわゆる総合広告代理店(マス・WEB・交通系等をトータルで扱う)に分類されるところでも概ねこの規模が主流です。

 

しかし、電通社員や博報堂社員からしたら「いやいや、おまえら総合広告代理店と呼べないだろ;」と思われることは必至でしょうね。実態は正にその通りで、そのほとんどが名ばかり総合広告代理店といった感じです。市場規模が小さな地方ですので、誰だって総合を名乗れちゃうというわけです。

 

仕事の内容

仕事の内容は、実に多岐に渡ります。冒頭説明した通り、テレビ・ラジオ・新聞といったマス・メディアの広告枠を販売すること、そこで放映するCMを作成すること、この辺の仕事はイメージし易いと思いますし、地方の広告代理店の主な仕事の一つであることは言うまでもありません。

 

さらに、現時点でマス・メディアの影響は依然として大きいことは疑いようがありませんが、SNSやインターネット広告等の事案も爆増してきていることも事実です。むしろ、この部分に強いのがサイバーエージェントやオプトのようなインターネット広告代理店ですね。地方にもインターネット領域を専門として広告代理店を標榜する会社も多いです。

 

また、地方ならではというべきでしょうか、イベントも非常に多いです。大きなイベントというより、物産展のような小規模で開催されるものや、少し大きめなフェスのようなものまで、これも大小実に多様なものになっています。地方ってイベント好きなんですよ。

 

さらに、地方にありがちな話ですが、都心などに比べて圧倒的に現地資本で資金力を持っている企業が少ないので、行政頼みな要素も非常に根強いです。つまり、公募案件などを漁る、行政ハンターですね。

 

そのためか、土日のローカルテレビ局が放送する番組の中には、都道府県や市町村の広報系番組も非常に多いですね。特に沖縄県は一括交付金というものがありますので、僕の会社のような小規模な広告代理店がまさに砂糖に群がる蟻のように交付金周りをうろつき、雑魚同士でその受託を巡って凌ぎを削っている、これが現実です。

 

給料について

皆さん気になる給料についてですが、最近ではかなり改善はされてきているようですが、やはり世間一般的な大手広告代理店の給料水準と比較すれば当然低いものです。

 

沖縄県内でいえば、月給20万円未満の求人は一般的です。東京で言えば、新卒初任給より少ない場合など珍しくありません。最近では20万~30万程度の求人も出てきているようです。しかし、その程度か・・・といった印象ですよね。勿論、業績連動で賞与が出る会社もありますが、年収ベースでいうと、賞与を併せても400万円もいかない広告屋代理店の社員は非常に多いものです。

 

唯一社員の中でも給料のレンジが高いのは、クリエイティブの人間が多い傾向があります。というのも、地方の広告代理店のクリエイティブって深刻な高齢化が進んでいます。つまり、年功序列的に給料が高いおじさん・おばさんがいるわけです。若いクリエイターは今ですとWEB系に流れていくのが通説ですし、優秀な人は都心に出ていきますよね。

 

また、その地域によっても異なりますが、そもそも沖縄のような地方の中だと、広告代理店という職業自体の社会的地位が然程高くありません。そのためか、人材価値や相場が如実に低く、自ずと給料も高くないのが実情だということです。

 

一方で新しい動きもあります。古くから地方に存在するような広告代理店の場合ですと、上記のような残念な給料体系ですが、広告代理店からスピンアウトした人がやっているような少数精鋭のクリエイティブ集団等も増えており、そういった会社は給料も然ることながら、働き方の自由度も広く、非常に魅力的な集団でもあります。

 

田舎でのんびり好きなクリエイティブを創りながら、そこそこに稼いで生きていく、みたいな暮らしですね。ただ一つ難点なのが、やはりこういった少数精鋭だと一般的な採用や求人を出しているケースは少なく基本はリファラルだということです。やはり、最初の登竜門たる地方の広告代理店などの出身者が多いということも否めません。

 

このように、総じて給料は低いというのが結論ですが、広告代理店の既得権のようなものは日に日に薄れているのが現実ですので、地方の地理的・環境的優位性を活かしながら、好きなクリエイティブを創り続けるといった、既存の広告代理店に属さずに稼ぐ働き方が、今のところ増えてきているといった印象です。

 



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地方の広告・Web職種への転職は、マスメディアン

 

やりがいについて

社会通年を覆したり、何万人もの人が熱狂するようなイベント、カンヌなどの名だたる広告賞を獲りたいのであれば、まずそれは無理です。そして、そういったことにやりがいを見出したいのであれば、地方の広告代理店は物足りなく感じますし、先ずもってそういった規模やインパクトの企画を世の中に放つことは難しいです。

 

最近ですと、SNSやクラウド・ファウンディングなども一般的になっていますので、そういったツールを用いて、社会全体を動かすような企画やムーブメントを起こすことは当然できます。

 

しかし、このように自由に大きな規模の企画をやりかた次第で実現できる時代だからこそ、敢えて広告代理店に、しかも、腰の重い歴史ある広告代理店に属する必要性もない、ということですね。

 

しかし、先ほどの給料や採用に関する話でも触れましたが、如何せん地方はかなり狭いコミュニティやネットワークでその経済を回しています。そのため、広告代理店のような人脈やリレーションが企業の価値や武器になる業態ならではの、そこでしか得られない人との繋がりのようなものはあります。

 

つまり、名前こそ知っているような地方優良企業や、有名なお土産企業なんてのも、とても閉鎖的で地元企業しか受け付けない、といったケースが多分にしてあるのですが、こういった相手とリレーションを築くことができるのは地方広告代理店の唯一のメリットとも言えます。

 

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地方の
広告代理店の将来性は?

前提として、2019年時点の広告代理店業界は、地方に限らず大きな転換期にあり、正にWhy 広告代理店?を問い続けていかないというのが実情ですよね。

 

インターネット領域に大きく舵を取るのか、あるいはコンサルティング領域に特化するのか、自社でアドテク製品を作ったり、AI活用をするためにDMPなどの導入支援を行うところなど、各社とも日夜凌ぎを削って明日の広告代理店の存在意義を問い続けているかと思います。

 

そして、そのいわゆる広告代理店の存在意義のような部分でいうと、地方も同様です。少し凌ぎの削り方が遅れている、といった印象ですね。

 

より具体的な部分で言うと、従来の広告代理店の収益源であったいわゆる「波」が生活者に与える力が弱体化していき、誰もが簡単に情報発信ができるようになった今、必ずしも広告枠の販売代理店権を持った広告代理店がその既得権を独占できる立場になくなってきたというのが実情です。

 

ちなみに「波」とは、テレビCMの放送料であり、代理店手数料である約20%程が広告代理店の収益となるものであり、レギュラーと呼ばれる定常的に流れるCMの放送料だけで固定の収益が見込める、いわば広告代理店の利益の源泉の部分です。

 

話を戻しますと、このように波偏重の収益構造でなくなっている傾向を助長しているのが、地方の媒体、つまりテレビ局側に節操がないことが挙げられます。というのも、媒体が普通に印刷会社や広告とは関係のないような業態の企業にも代理権を販売したり、直接取引をすることが一般的ということです。

 

 

社畜時代
まぁそれは媒体の自由じゃね?

 

 

その通り、どこに販売代理権を付与しようと媒体の自由ではありますが、この紳士協定のようなものが、いわば広告代理店の既得権そのものであり、媒体も常に自分の広告枠を埋めることができた所以でもあるわけです。

 

改めて阿漕な商売だなと思わざるを得ませんが、このいわば強力な既得権こそが大手広告代理店のみならず、地方の広告代理店にとっての強さや存在意義そのものだったということです。

 

いわば、暗黙ルールのようなものだったこういった既得権益も崩壊しつつあり、さらに厳しい状況になっていることは否めません。

 

そんな状況の中、各社が狙っているのが、新しい収益の柱。一般的なのがインターネット広告の領域ですね。これは地方でいうと未だ大きなバジェットと市民権こそありませんが、これからの伸びや自社の強みとするべく各社が躍起になって、扱える人材を雇用しているのも事実です。

 

ですので、次の動きとしては、運用型広告やSNS、WEBマーケティングに知見のある人間だと、そこそこの市場価値として受け入れられ、転職市場でも高値がつくのではないでしょうか。

 

これは、東京の広告業界でいえばとっくに起きている話だと思いますが、こと地方でいえば、ここ最近になってようやくそういう風潮が出てきています。

 

地方の
広告代理店のメリット

ここまでの話だけですと、地方の広告代理店は完全にオワコンじゃないか、という話にも見えますが、事実、オワコンの一歩手前ではあります。

 

では、地方の広告代理店って給料も安いし、独自性もない、何があるのか?という点ですが、これはいくつか打開案があります。

 

それが先述したようなスピンアウト等に代表される代理店の細分化、あるいは、事業会社のマーケターへの転職になります。

 

クリエイティブ集団として少数精鋭でやっていくのも一つですが、一度地方の広告代理店でキャリアを積み、同じく地方の弱小メーカーや小売、旅行業等のマーケティング部門などに転職して、インハウスのマーケターになるのも面白いキャリアだと思いませんか? 当然のことながら、地方の企業ですので予算こそないマーケティング部門かもしれませんが、この時代にそれだけ伸びしろと制限のある環境で修行ができるのも地方の醍醐味だと言えます。

 

また、地方の広告代理店の仕事の面に立ち返るの出れば、小規模かつ弱小故に、「めちゃめちゃ自由」だということも評価できるポイントです。

 

給料は安いのですが、周りのクライアントや取引先はいずれをとっても弱小ですので、言い換えるならば、伸びしろしかありません。良いものを作っていたり、作りたいけど資金がない、などのダイヤモンドの原石や埋もれたダイヤモンドを世の中に広める、世の中の捉え方を変える、これがマーケターの醍醐味ですよね。

 

そういった捉え方ができれば、あながち地方の広告代理店も捨てたもんではありません。

 

何事も今できることに全力に取り組み、規制や社会通念を打破しようとすれば魅力的な仕事にもなりますし、自ずと給料のような部分も後から付いてくるものです。

 

面白い人生を送りたい、面白いマーケターとしてのキャリアを積みたい、そう思うのであれば案外おススメです。地方の広告代理店は。

 

それでは、また。

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