絡みづらいシステムエンジニアを制する者は、SIer営業を制す。
- 2019.03.11
- ビジネス

どうもこんにちわ、INAZOOです。
クライアントから
明日中の作業見積を要求された・・・
・
・
・
大丈夫かぁ~??
未承認の見積出すなよ~??ww
ぐぬぅ・・・
(どうすれば・・・?)
SIer営業をしていると、こんな場面に多々出くわします・・・。
無茶な納期の見積、無茶な価格での見積、無茶な納期でのインスト(作業)、無茶な納期でのドキュメント提出、無茶な○○・・・。
これはSIerあるあるですが、こういった場面は多々あります。その都度SIer営業は肝を冷やしつつも、顧客には「SEに確認してみます・・・」と曖昧模糊な回答をし、社内のSEに対して鬼程腰を低くして相談をする。そしてその度に白い目&嫌味・・・これの繰り返しなわけです
・・というわけではない。
今回は、そんな毎日を踏ん張る、SIer営業へ向けた応援的内容であり、いかにしてSEとの関係を良好に築き、SEを巻き込んで仕事を円滑に進行するのかを解説していきます。
未来の俺。
だいたいのSEは絡みづらい
まずは、前提として、これだけは覚えておいてください。
「だいたいのSEは絡みづらい。」
そうです、フロントマンたる営業の苦労をSEは知りません。というより、営業が矢面に立っているので火の粉をなるべく浴びないようにしているのがSEといったところです。
そして、社内では割と強気である一方、クライアントや取引先との直接的なやりとりが発生した際には、「結構いいなり」だということです。これは心当たりしかないのではないでしょうか、世の中のSIer営業の諸君。
総じてお伝えしたいのが、めんどくさい女のようなタイプなのが・・・SEですね。
いいのかそんな言い切って;;
これくらい強気でいけ、社畜よ。
この前提を持った上で、つまり、皆だいたい非協力的だということを認識した上で、これからの文章をお読みください。
これから巧みにSEを仲間に引き入れるためにも、むしろ、愛おしいツンデレ小悪魔な子くらいな感じで捉えてみるといいでしょう。そうです、最終的にはかわいいやっちゃ、少しその気にさせてやろう・・・くらいの心持がなければ、上手にSEを使い・・・いえ、上手にSEと協業できないということです。
だいたいのSEは表に出たがらない
SEはそもそも営業とは見ている方向が異なります。それはどういうことか。
SIer営業が見ているものは、シンプルに数字です。受注した金額と粗利、そしてその案件をこなすことによって、どれだけ次の数字につながるのか、この辺しか気にしていません。
いいですか、メーカーや広告、商社等とは違い、自分たちの仕事が直接何か目に見える形でクライアントやその先の消費者に影響があるのかが全く分からないのがSIerです。つまり、SIer営業の大半は数字しか見えていません。縁の下の力持ち・・・なんて綺麗ごとを抜かしているSIer営業はそんなに成績が良いわけではないでしょう。
それは正に、真理。
一方SEは担当する案件の規模を当然重視していますが、何よりも「トラブルが起きないこと」に注力しています。つまり、トラブルがなくシステムを納入すること、これが全てです。
数字しか見ないSIer営業と、トラブルを回避するリスクヘッジモンスターのSE。この二者が相いれない最大の理由はここです。
そして、SEが考えるトラブルは次のようなものです。
納期遅延、障害、スコープ外作業(いわゆる追加原価)等です。その中でも最も彼らが恐れるのは、スコープ外作業です。SEの数字指標として最も重要なのが、工数です。つまり、どのくらいの時間、日数稼働したのかが、SEの生産性を表す指標であり、評価対象になります。
1に工数、2に工数、3、4が無くて5に工数。これがSEという生態です。
何度も言いますが、SEからしてみれば、予め要件定義していた作業よりも工数が増えることを最も避けたいことなのです。
予定外作業はお約束・・・。
お分かりでしょうか、トラブルを避ける最短の方法は、なるべく外に出ないこと、自分のタスクに集中すること。クライアント対応が最も重要な業務であるSIer営業とは全く価値観が異なるわけです。
この辺から少しヒントが見えてきます。トラブルを避けたいSEに対して、どう接すれば、彼らは協力的になるのか?あるいは、「こいつ、できるヤツ・・・」と思わしめることができるか。
すげーゴマすり発想ですが、要はSEの手を煩わせないことです。
SEの手を煩わせないこと
では、どういった行動がSEの手を煩わせないのか、いや、そもそもシステム構築作業をしてもらうのに、手を煩わせないとはどういうことか。
まず、手を煩わせないという観点で、誤解を払拭しておきたいのですが、SEは結構プリセールスが好きな生き物です。つまり、提案活動ですね。ということは、あながち外出すること自体が嫌いなわけではないってことですね。何ならいつもデスクワークや客先サーバルームとかなので、割と外出は好きです。
改めて、SEの手を煩わせないという行為を紐解くと、その神髄は「気持ちを分かってあげる」ことです。つまり、心の手を煩わせないということ、うーん、もっと分かり易く言えば、SEの感情が高ぶる、苛立ちが起こる前に先回りしてあげることですね。
いいですか、これは恋愛の話ではありませんよ?あくまで、SEの往なし方ですよ。
しかし、こと恋愛と一緒かもしれませんね。つまり、SEの手を煩わせないというのは、物理的に時間を占有することを指す時もありますが、何よりもSEの気持ちを理解して、先回りして代弁すること、そしてそれを行動に移せればベストだということ。
ここはナンパ系ブログか?!w
例えば、無茶な値引きを突き付けてきたクライアントの要望を伝える際・・・。
○○さんとめっちゃ揉めましたよ。
・
・
・
そんな安くないっちゅうの!
・
・
・
え?なんかわざとらしい?
そうですね、字面だけ見ているとそうなんですが、限りなくSEの味方だよアピールは欠かせません。そして、経験豊富なSEであれば、ある程度こちらの要望や思惑を読み取ります。つまり、なんとか工数を詰めて値引きできないか、というゴール。
この辺の小芝居からゴールを見据えて建設的な話のできるSEは優秀です(あくまで営業目線で・・・)。
話を戻しますが、経験豊富かつ実績を積んだSIer営業であれば、そもそも客先から無理難題を突き付けられた段階で断ることができます。しかし、これは誰もができる業ではありません。無論、クライアントや取引先からも認められた存在でないと成し得ません。
つまり、いきなりそんなクールに振舞えないということです。したがって、経験値を重ねているSIer営業(無論、このブログを読みに来るような輩)はまずは、気持ちの先回り、これを意識してみることをお勧めします。
女の子もそうですが、相手が一番気持ちを理解してくれてる、そういった行動をとっている、そんな人を信頼します。そして、ここで重要なのは、決して口だけに終わらず、失敗しようとも行動で示すということです。
SEのことをかばい過ぎて、クライアントからキレられても、なおさらSEは助けてくれます。だって、あなたは自分(SE)のために矢面に立ってくれたのだから。
うーん、ますます恋愛的要素が強いですね。
だいたいのSEは趣味ある
もう、ここまで読み進めてくると、あなたの会社にいる、軽く髪の毛が湿ったメガネSEがひどく愛おしく見えてきているかもしれません。
そんな愛しのSEは結構な確率で趣味があります。それもマニアックなくらい没頭しているものですね。あと、割と株とかトレードを隙間時間でやっている人も多いですね。いわゆる投資。性に合うのでしょうか、私が目にしてきたSEの大半が投資をしていました。
よくよく考えると、SEお馴染みのコンソール画面(ドス窓等)と投資のチャート画面は近いんですかね、そういう意味でなんか他人事だとは思えないのか・・・とにかくSEは投資が好きです。
話を戻しますと、SEの趣味はだいたい次のようなものがありますね。
アニメ、
自転車、
投資、
料理、
アニメ、
酒
・・・この辺ですかね。
アニメは想像がしやすいと思いますが、意外と自転車が趣味の人が結構います。しかも、ロードバイクの類のガチ自転車ですね。おそらく緻密にパーツをカスタマイズしたり、走れば走る程に速くなり、距離等の指標と併せて自分を管理し、律していく感じが、システム構築に通ずるものがあるのでしょうか?
ちなみに、自転車を趣味とするSEが多いのは、どちらかというとインフラ系のSEです。Web系のフロントエンド・バッグエンドのエンジニアなんかにはこの傾向はあまり見られませんでした。(・・・あくまで私の所感)
というより、自転車好きはIT業界自体に多いイメージですね。そのため、私もそうでしたが、SIer営業はSEと仲良くなるためにロードバイクを購入し、自分もどっぷりハマる、といった傾向が強めです。
何はともれ、趣味の話なんかしなさそうなオーラ満天のSEですが、雑談の中に趣味を聞き出し、共通の趣味というアプローチを持ってみるのは効果的です。何なら先述した通り、自分の趣味にもなりますので、割と健全なアプローチですね。
言わずもがな、仕事以外で共感が得られるものがあると、仕事でも事あるごとに味方をしてくれるものです。
SEと仲良くなる方法
SEの気持ちを先読みして、代弁、そして行動に移す。あるいは、共通の趣味を持つ等、様々なアプローチ方法について紹介してきました。
いずれも恋愛的な要素が伺えますが、シンプルにコミュニケーションをよくとること、これが一番重要です。
そして、やはりSIer営業として責任を一手に背負う気概が大切です。この業界ですと、営業はいわばプロデューサー的立ち位置だと理解しておきましょう。つまり、数字を追い求める御用聞きではなく、クライアントの要望を聞き入れ、SEに気持ちよく仕事をしてもらう、こういった一連の流れをプロデュースするということです。
どんなに腰を低くしていたり、SEに対して八方美人に振舞っていたとしても、自分が案件全体のプロデューサーだと思えば、少し楽しくなってきませんか?
この案件にはこのSEが向いている、このクライアント対応にはこのSEに同行してもらう。緻密でしっかりとした仕事を要求されるのであればこのSE、スピード重視で多少金額に融通が利く昔気質のクライアントにはこのSE・・・。
等々、考えてみると結構面白いものです。SIer営業であるあなたが、目の前に横たわる無理難題をあの手この手で様々なSEを駆使して解決するのです。
どうですか?ワクワクしてきませんか?
このように、自分がプロデュースするという意識、それが前提にあれば、基本絡みづらいSEともコミュニケーションを積極的にとりにいけるものです。
いいですか、SEと仲良くなる方法は一つ、SEを意中の乙女・・・ではなく、遊び相手くらいの感覚で常に気分よく、気持ちよくさせてあげてください。そのためにもマメにコミュニケーションをとる。これでだいぶ仲良くなれます。
SEを仲間にするメリット
ここまでで、SEとの関係性の作り方を解説してきましたが、いったいどれだけ意味があるのか?そこに疑問を持たれる方も多いと思います。
答えは簡単です。SEと仲良くないとトップセールスにはなれません。あるいは、社内外から信頼されるSIer営業として認められることはありません。
SIer営業はあくまでプロデューサー、調整役が大半であり、実際の作品たるシステムを構築するのも、その作業費を積算するのもSEです。つまり、SIer営業がクライアントにもたらす価値には、SEのスキルが欠かせません。
また、先述した通り何かミスをしたときもSEと仲が良ければ、間違いなく助けてくれます。一緒に客先サーバルームに軟禁されてくれます・・・www
これからもSIer営業としてキャリアを歩みたいのであれば、独りで孤高のクール営業を目指すのではなく、まずはSEと関係性を構築し、双方に信頼関係を築き、地盤を作ってから、自分の営業スタイルを模索するようにしてみてください。
これは、断言できます。SEを味方にしたものはトップセールスになる。
それでは、また。
-
前の記事
仕事に飽きた時のたった一つの思考法 2019.02.19
-
次の記事
妻のニキビの悩みを晴らしてあげたい 2019.03.13
コメントを書く