親なら知っておきたい、子供の労働に関する法知識

親なら知っておきたい、子供の労働に関する法知識

 

どうもこんにちわ、INAZOOです。

 

私には2歳の息子がいますが、ふと思ったわけです・・・。

 

 

いなだナウ
息子が高校生になって、

バイトがしたい・・・

と言ったらどう答えよう・・・

 

 

ちなみに、いなだが高校生の時は、バイトは許されませんでした。いえ、我が家の決裁権者たる父親の意向です。しかし、これに関しては高校生の時はなんで?と思っていましたが、今考えればありがたかったなぁ・・・と思います。

 

というのも、そんな急いでバイトなんざしなくても、働かないといけない時がきますよね。しかも容赦なく・・・。したがって、急がなくとも、時間と若さが迸っている内に、もっと今しかできないことに時間を費やすべき、だというのが今の私の持論です。

 

話を戻しますが、おそらく15年度後くらいに息子が、「バイトさせてくれ」と言ってきたら、じっくりその意図や目的を聞いたうえで、単なる遊ぶ金欲しさのためであれば、この持論を展開してやろうと思っています。納得するかはさておき。

 

 

とまぁ、父親として我が家の基準を設定することは大切ですが、「法的には」どのように未成年者の労働自体を保護しているのか、この辺が気になってきます。

 

つまり、○○であるべき、とか、普通○○だから。みたいな理由で息子の「バイトしたい」を否定したくはないので、制度としてどうなのかという理解があった方が、もっと息子の納得感も増すと考えます。あるいは、「そもそもそれ、違法だよ?」と言えば一撃な訳です。

 

前段が長くなりましたが、今回は18歳未満(労働基準法では、年少者)における労働契約、保護規定について解説していきます。

 

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未成年者、
年少者及び児童の区分

まず、一般的に未成年者と呼ばれる年齢は、20歳未満を指しますよね。これは民法により規定されている年齢区分です。ちなみに、今回の話は“労働”に関する年齢区分ですので、ご存知「労働基準法」における区分を前提として考えていきます。

 

それが、年少者と児童という区分です。

 

年少者は18に満たない者を指し、その内、児童は15歳に達した日以後最初の3月31日が終了するまでの者を指します。つまり、中学を卒業するまでが児童という区分ですね。

 

未成年者

ちなみに、民法においては、未成年者が“契約”行為を執ること自体は可能になっています。但し、親権者や後見人が代理あるいは同意を得ることで有効な契約を締結することができます。

 

ゲームや古着などを売るときに、親の同意書が必要でしたよね?広義で言えば、それと同じことですね。

 

しかし、こと「労働」に関する契約について言えば、例え親権者の同意があろうとも、不当に子供たちを拘束しかねないという観点から、親でも労働契約を代わりに締結することができません。つまり、民法の規定を排除し、特別に保護しているのです。それが、労働基準法における年少者の保護規定です。

 

改めてシンプルに表現すると、労働契約において、親権者(主に親)又は後見人は、未成年者に代わって労働契約を締結してはいけない。ということです。

 

さらに、労働契約は本人でしか締結できない上に、未成年者に対する賃金についても、親権者や後見人が代わりに受け取ることは許されていません。これも不当な取引等から子供守るための規定ですね、あくまで未成年は、直接でしか賃金を受け取ることはできません。

 

しかも、この賃金請求権についてはかなり厳密で、仮に子供から同意を得ていようとも許されません。

 

 

スクールオブ俺
親ならOKそうだけどな、

意外っす。

 

 

ちなみに、労働契約を締結すること、賃金を受け取ること自体は代わりにはできませんが、その代わり「契約解除」はできます

 

つまり、未成年者が締結した労働契約が、明らかに子供にとって不利であると認められる場合は、将来に向かってこの契約を解除することができるのです。

 

簡単に経緯を話すと、労働契約自体は例え親でも、不当に人身売買のような形で契約を結べてしまうことを防止しているが、未だ判断力や社会性において不利な子供が不当な労働契約を締結してしまった場合は、解除ができる、ということですね。

 

また、注意が必要なのは、「将来に向かって」という点ですね。つまり、過去にさかのぼって契約を解除するのではなく、今日からは契約解除ね!ってイメージです。

 

だから、子供が勝手に労働契約を締結してしまった・・・と焦らずに、仮にそれが不当なもので、子供にとって悪影響なものであれば、親が解除できるので安心してください。

 

ちなみに、この契約解除の権利は、行政官庁(所轄労働基準監督署長)にも付与されており、親や後見人がいない場合は、労基署長が契約解除を発動することもできます。

 

年少者と児童

さて、先述した未成年者(20歳未満)の内、18歳未満が「年少者」、中学を卒業するまでの子が「児童」に区分されると説明しました。

 

その中で、児童については、そもそも原則では「使用してはならない」ことになっています。つまり、労働させることができないということです。これを、最低年齢の原則と呼びます。

 

要するに、義務教育(中学卒業するまで)が終わるまでは基本的には働かせてはいけないよ、ということですね。

 

 

スクールオブ俺
ちょっと待て!

俺は・・・

 

 

いなだナウ
うるせ!

言いたいことは分かる。

最後まで読めいっww

 

そうです、いわゆる子役や苦学生のような子たちは、児童(15歳の最初の3月31日が終了するまで)においても労働ができているはずです。幻想でもなく、実際に見たことがあるのではないでしょうか。

 

その通りです。これには例外規定があります。

 

掻い摘んで話すと、非工業的事業に係る事業で、児童にとって有害でなく、かつ、軽易な労働であればOKになっています。但し、行政官庁(所轄労働基準監督署長)の許可が必要です。でもって、この非行業的業種で有害性がなく、軽易な労働をさせることができるのは、児童の内、13歳以上の子に限ります。つまり、中学生以上じゃないとダメということですよね。

 

但し、13歳未満において言えば、映画の制作又は演劇の事業についてのみ、労働をさせることができます。勿論、行政官庁の許可ありきで。この辺でようやく腑に落ちた方も多いのではないでしょうか。

 

皆さまご存知の子役を思い浮かべながらイメージしてみてください。13歳未満、映画や演劇・・・なるほど。って感じですよね。

 

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年少者の証明書

中学卒業するまでは原則働けない。では、高校生になったら・・・可能。しかも、年少者は自分で労働契約を結ぶことができる、何なら賃金も直接受け取らないといけない・・・となると、親的には年少者たる子供の労働契約のどこに介入するのか・・・。とりあえず、労働契約解除はできると解説しました。

 

でも、安心してください。

 

そもそも、年少者(18歳に満たない者)である子供を使用する事業場は、その年齢を証明する戸籍証明書を事業場に備え付けないといけません。そもそもこの戸籍証明書の取り寄せの辺りで、親が交渉的には介入できそうですね・・・。

 

まぁ、今時のお子さんであれば、自分で証明書を請求しかねませんが・・・。

 

また、先述した児童(15歳の最初の3月31日が終了するまで)が例外的に労働する場合は、その労働が修学に差し支えがないという証明書(学校長の)及び親権者や後見人の同意書を備え付けないといけません。つまり、中学卒業前のお子様であれば勝手に働かせるようなことはない、ということですね。あくまで合法的には、という話ですが。

 

年少者の労働時間について

年少者(18歳に満たない者)については、再三記述しているように、特別に保護しないといけないという観点から、原則として、法定労働時間(週40時間、1日8時間)と休憩の原則を守ることを前提としています。

 

そのため、次の一般的な労働者に適用される労働時間や休憩に関する労基法の特例等は適用がされません。

 

・労働時間の特例

・1カ月単位の変形労働時間制

・フレックスタイム制

・1年単位の非定型的変形労働時間制

・1週間単位の非定型的変形労働時間制

・36協定

・休憩の特例

・高プロ

 

 

スクールオブ俺
ちょ、

一気に意味不になったわ;

 

 

要するに、合法的であれ時間外で働くこと、休憩のとり方等で“例外的な働き方”をさせれることを回避している、といったニュアンスです。

※休憩一斉付与の原則の特例については、労使協定を締結している場合は適用を受けます。

 

 

年少者の変形労働時間制

原則は年少者において、変形労働時間は適用できないのですが、満15歳以上で満18歳に満たない者は、次のような場合に限って、変形労働時間制を適用することが認められています。対象となるのは、いわば、児童ではない年少者ということですね。

 

一つは、1週で40時間を超えない範囲で、1週間のうち1日の労働時間を4時間以内に短縮する場合において、他の日の労働時間を10時間まで延長することができるといった変形労働時間です。

 

この4時間以内に短縮するが指す範囲としては、休日も含むので、休日も含めて1日の労働時間を4時間以内に短縮した場合は、他の日に10時間まで延長することができるということです。

 

もう一つは、1週で48時間、1日8時間を超えない範囲内において、1ヶ月または1年単位の変形労働時間制を適用することができる、といったケースです。

 

例外規定によって使用される
児童の労働時間

先述した、許可を受けて使用されている児童(非工業的事業、児童にとって有害でなく、かつ、軽易な労働、さらに行政官庁の許可ありき)の法定労動時間は、修学時間を通算して1日7時間、1週40時間とされています。

 

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年少者の深夜労働

年少者については、原則として午後10時から翌日午前5時までの深夜時間帯に働かせることはできません。

 

この時間帯は一般的に深夜労働の時間帯ですよね、通常割増賃金が発生する時間帯です。

 

但し、満16歳以上の男子については、交替制を用いている事業場であれば、限定的に深夜労働をさせることができます。一般的な例でいうと、いわゆるコンビニですよね。

 

また、児童については、午後8時から午前5時(演劇子役の場合は午後9時から午前6時)の間の労働が禁止されています。これは、テレビを見ていても目の当たりにすることもあると思いますが、いわゆる8時代になるタイミングで“子役が消える”現象ですね。

 

これ、児童なんで働かせちゃいけないわけです。

 


 

いかがでしたでしょうか。

 

少々込み入った話になってしまいましたが、労働基準法上では、18歳未満の者を年少者と区分して、特に保護している、さらに、中学卒業までのいわゆる義務教育中の子供に関しては、原則労働を禁止している。例外的に一部条件付きでOKしている、そんな感じです。

 

冒頭に触れた、各家庭での方針が一番だと思いますし、変に法律知識をお子さんに振りかざしても意味はないと思うのですが、お子さんを守る、あるいは健全な成長を促進する観点でも、親が知っていて損のない内容です。また、働くことは生きることですし、いずれにせよ避けられません。

 

それを早めるのか、遅めるのかは教育方針次第ですよね。一緒に、来る子供の労働したい!時期を乗り越え、子育てを頑張っていきましょう。

 

それでは、また。