「白い巨塔」より面白いドラマはあるのか?

「白い巨塔」より面白いドラマはあるのか?

 

本記事は「白い巨塔」※ 2003年、フジテレビ・共同テレビ制作版 を元に物語やキャラクターについて論考しております。

 

どうもこんにちわ、INAZOOです。

 

まずは、この映像を観てください。

 

 

 

ここに出てくる、大学病院の教授・准教授のヒエラルキー、政治的な香り、これがこの物語の全てであり、この名門大学病院を舞台にした、医学部教授の席を巡る壮絶な人間模様が本作の見所であり、注目すべき点です。

 

かくいう僕も、当時中学2年生くらいでしたが、夢中になって毎週の放送を楽しみにしていました。一見取っつきづらそうで、難解なドラマかなと思えるのですが、そこはご安心を。中学生の僕でも分かるくらい分かり易くもあり、物語の醍醐味たる手に汗握る、ギリギリの政治模様もどんな年齢層の方にでも楽しんでいただけるようになっています。

 

 

スクールオブ俺
白い巨塔の話をするために

学習塾行ってたよなwww

 

 

ということで、改めて白い巨塔の魅力を振り返るとともに、このドラマの秀でている点、これから放送が予定されている2019年版への期待を込めて筆を進めてまいります。

 

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多彩な性格の登場人物

白い巨塔はとにかくも登場人物が多く、実に多彩な性格を持ったキャラクターがこの複雑に入り組んだ権力を巡る闘争に花を添えています。ここでは主要なメンバーのみ簡単に触れていきます(※ネタバレは極力防ぎます)。2019年版ではどのように描かれるのか、注目ですね。

財前五郎

物語の主人公であり、浪速大学第一外科の准教授(物語の背景では助教授)、第一外科の教授になることに野心を燃やしている。財前の特筆すべき点はその野心だけではなく、天才的なオペの技術にある。その腕は全国・世界的に見ても非常に優秀であり、名実共に天才外科医の名を欲しいままにしている。さらに、強いリーダーシップと誠実(そう)な人柄で医局内の部下からの信頼も厚い。

 

同期の里見とは性格や医師としての方向性が全く合わないが、お互いの技術や知見は認めており、何とも言えない距離感と微妙な信頼関係でつながっていて、逐一里見の動向を気にしている様子もあり、同志であり最大のライバルとも言える間柄である。

 

また、義父である財前又一に婿入りし、財前姓を名乗っているが、それもこれもすべては浪速大学第一外科の教授になるためであり、強力な医師会への人脈や資金力をバッグに、財前家総出でこの権力闘争に身を投じている。そのため、妻への愛情など感じる気配はなく、あくまで政治的に夫婦の立ち場を取っているというのが実情。

 

そんな徹底的な野心家である一方、田舎に一人暮らす実の母がおり、毎月仕送りをするという、普通の息子としての面もある。大学内での財前のイメージでは想像できないくらい庶民的な口調で母とは電話口で会話をしている姿が印象的である。

 

里見脩二

同大学の第一内科の准教授であり、財前と大学時代からの同期。財前とは対称的な人物であり、野心とはかけ離れた、患者ファーストな一面を持ち合わせており、大学病院内のお作法やしきたり、政治的な部分とは無縁な典型的な“良いお医者さん”。当然のことながら、患者からの信頼は厚いが、権力渦巻く大学病院内では、変わり者として認識されており、医局内や同第一内科教授の鵜飼からも少々煙たがれている。

 

また、患者のことを一番に考える面と、優秀な研究者の一面がある。夜遅くまで研究を重ね、臨床のみならず未来の患者のために日夜実験を繰り返している。

 

財前とは同期であるが、その外科医としての腕には一目置いており、誰よりもその技術を信じている。そして、財前にとって都合の悪い患者やオペのスケジュールだとしても、患者のためにと粘り強く交渉をする姿もあり、正に政治とは無縁な存在だといえる。

 

一方、家庭には妻・三知代と息子・好彦という愛する家族もおり、家族の幸せを誰よりも願う良き夫であり父である面もある。

 

総じて物語の中で主人公の財前と対称的に描かれることが多いため、この財前・里見のやりとり、二人の医師としてのキャリアの歩み方とその分岐こそがこの物語の見所でもあり、視聴者にとっては医師に非ずとも、キャリア選択の仕方、家族や仕事とは自分にとって何か?といった命題を投げかけてくれる、キーパーソンである。

 

東貞蔵

浪速大学第一外科教授であり、財前の師にあたる存在。冒頭の動画で病院の廊下を闊歩している男が正に東である。外科医としての技術や人間性においてもバランスの取れた存在であり、威厳のある存在。しかし、弟子である財前の野心や自分を凌駕する外科医としての腕の高さを疎ましくも思っており、幾ばくかの確執がある。

 

物語序盤では財前の教授選におけるキーマンであり、終盤では医師の本来あるべき姿や、これまで大学病院の教授として権力や政治にまみれてきた自分への禊のような面を垣間見ることができる。

 

そして、彼の前途が正に、権力にまみれて、大学病院の教授という地位に固執した医師の慣れの果てでもあり、正に財前の未来を予言しているかのような存在。時に誇らしくも惨めにも映る東の生き様は、この物語の機微ともいえる。

 

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対称的な2人の主人公

先にも述べましたが、この物語の主軸は財前の浪速大学教授への道と、その後の栄華と影といった流れです。しかし、そんなありきたりなサクセスストーリーと本作が一線を画す根拠が、物語で描かれるもう一人の主人公、里見脩二と財前五郎の人間として、医師としての対比です。

 

医師として、人間としての性格が正に正反対といえる二人ですが、根底に流れている医師としての責任や技術、見えている未来については一部共通している部分もあり、そこが何とも言えない絶妙な二人の距離感と信頼関係を彷彿とさせています。

 

またこの財前と里見の医師としてのコントラストは、キャリア論や家族論に関する価値基準の形成にも大きく寄与します。これは、僕だけではないと思いますが、中学時代に夢中になって観ていた白い巨塔によって、後の自分のキャリア、家族のプライオリティのようなものに多大な影響を及ぼしたと言っても過言ではありません。

 

僕は後者の人間になりましたが、決して安泰な選択ではありません。それは、結果的に前者のような野心を持つこと、地位を築くことが家族を幸せにするのではないか?という葛藤や疑念を抱きながらも、綺麗ごとや詭弁にも似た自分の価値基準の正当性を問い続けながら生きていくことにもなります。勿論、財前のように野心と野望を持って生きても同様でしょう。

 

人はどんな選択肢をとっても、葛藤や疑念を振り払うことはできず、対称的な生き方をしている人間を羨ましくも、あるいは、卑しくも思ってしまうのが世の常だということです。

 

組織政治の代名詞

地位や名声といった野心に生きるのか、あるいは、自身の正義やモラルを信じ、患者や家族を優先する生き方、いずれを選択するのか、あるいは自分がどのように生きたいのかを考えるきっかけをくれたことは先述した通りですが、大規模な組織に利権が絡むことの異様さ、歪な世界というものを理解することにもこのドラマは大きく貢献します。

 

重複しますが、このドラマの主軸は財前の野心になります。故に、様々な利権の絡んだ様々な人との政治的なやりとりが物語の見物でもあり。裏切りや買収、そんな黒めな交渉は日常茶飯事です。

 

派閥のどこに属するのか、自分の目的と利害が一致する派閥やキーマンは誰か、キーマンを味方につけるには、金か名声か、はたまた家族か? こういった人の利得を下品にも露にしてくれるのが白い巨塔の秀逸な点の一つです。そして、先のキャリアに関する価値観と同様に、観た人がどちらのスタンスを良しとするのか、そういった考える余白をくれるのもこのドラマの圧倒的な面白さでもあります。

 

このドラマを通して目にした財前は、正に目的のためには手段を択ばない典型例であり、目的のために簡単に頭を下げる潔さ、どんな言われようや恥をかかされたとしても目的完遂のために耐え抜く見事な胆力の数々には、正に脱帽すること請け合いです。

 

そしてこういった部分については、軽蔑するというより、何かかっこよさのような部分も感じます。やはり、どんな場合であれ、自分の信じた道に邁進していて、その道中にある障害を道端の石ころかの如く見向きもしない様、その勢いや迷いのなさはいつの時代でもかっこいいものです。

 

昔はこんなリーマンが美徳とされており、組織で生きる正解だったのかもしれませんが、新たな元号を目の前に2019年の若者にはどのように映るのでしょうか。あるいは、財前ののし上がり方も、この約15年程で大きく変わっているかもしれませんね。2019年の白い巨塔における“政治”の描かれ方、ここには注目ですね。

 

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複雑な猜疑心を表現する、名優たち

ここまでは、物語のあらすじや脚本に関する論考でしたが、僕がリアルタイムで視聴した2003年版の白い巨塔は正に傑作と呼ぶに値するものだと確信しています。それは、元々の原作や脚本の力も然ることながら、「役者の力」も非常に大きいと思っています。

 

ちなみに、先の登場人物紹介の箇所でも、wikiのように俳優名を記載しませんでした。それは、俳優の顔や読者の方の先入観を排除して、脚本で描かれる登場人物の性格や傾向をそのままに残したいと思ったからです。

 

しかし、本作の場合、脚本で設定された人物像に色を加えて、さらにはその各人の思惑や人間としての欲深さを4次元にしてしまう程の相乗効果が起きていますが、それは紛れもなく演じた俳優達の名演によるものです。

 

僕の中では、財前五郎はずっと「唐沢寿明」であり、里見脩二は「江口洋介」です。そのくらい変えようがない、なんなら変わりを想像したくない程に名演です。

 

二人の好演が好きすぎて、いや、それ以外の登場人物も印象的過ぎて、モノマネをしてしまう程好きでした。というより、ドラマのキャラクターのモノマネをするというのは、演じた俳優としては正に俳優冥利に尽きる、といった感じではないでしょうか。

 

控え目に言っても、どのキャラクターも強烈過ぎて、居酒屋で酒を飲んでいたら真似したくなること請け合いです。というより、モノマネせずにはいられなくなるでしょうね・・・。(ちなみに、稲田は禁酒中です。この映像は2年前になります)

 

08:23~ ここから居酒屋で白い巨塔モノマネ合戦が始まります。

 

 

ちなみに、僕が動画の中で真似をしている、東都大学の船尾教授の元ネタはこちら ↓

 

 

 

 

どうですか?モノマネしたくなったでしょう?・・・ww

 

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結果、泣いてまう。

ネタバレしてしまうので、何故かは説明できませんが、あるいは様々なまとめサイトで結末を知っていたとしても、最終回の映像を目にしたら泣いてしまいます。というより、感情移入が半端ないと思います。すみません、最後に稚拙な表現をしてしまい。でも端的にそんな気持ちです。

 

単に人の命が失われるとか、夢が叶わなかったとか、そういう単純な理由や感情に起因するのではなく、最終的にはどんな野心家、どんな愛妻家であろうとも、視聴者は財前五郎という男に感情移入をしてしまいますし、里見脩二との間に流れる信頼や友情を垣間見て涙を抑えることはできないはずです。

 

恐らくそれは、最終回だけを見たら体験できるわけではなく、前編・後編に分かれる全21話という長きに渡る物語を走り切った人にのみ訪れるものであり、財前の偉大さや無念さを自分事として捉えることができるのです。

 

白い巨塔(2003年)を今観るには?

白い巨塔の、特に2003年版が好きすぎて・・・保存版としてDVDを購入しようと思いましたが、DVDパックだと中古でもかなりの高値で流通しているため少々気が引けてしまいます。

 

となると・・・レンタルショップに行くか、一部の動画配信サービスで視聴するしか方法はないようです。

 

2019年5月時点で、白い巨塔(2003年版)を視聴できるサービスがたった一つだけありました。

 

白い巨塔(2003年)はFODプレミアムのみ視聴可能

FOD_白い巨塔
やっぱこっちよね。

FODプレミアムは、フジテレビで放送中、または過去のドラマ・アニメを見放題で視聴することができます。テラスハウスや人志松本のすべらない話など人気番組も見放題で、その上80誌以上の有名雑誌も読み放題となっております。フジテレビの作品と電子書籍(マンガ・雑誌)に特化した、独特の動画配信サービスといえますね。

料金 見逃し配信無料
FODプレミアム:月額888円
無料お試し期間 31日間

 

FODプレミアムでは以下の作品が、見放題で視聴できます。

 

▽ドラマ
・白い巨塔(2003年・主演:唐沢寿明 全21回)

 

白い巨塔はやっぱり2003年版のキャストが豪華過ぎます!モノマネしたくなるくらいクセが強く、それぞれの個性も全面に出ています。あぁ・・ダメだ、観たくなってきちまった。

 

唐沢寿明さんを始め様々な俳優が出演している白い巨塔(2003年)が見放題で視聴できるのは、フジテレビ系列の番組を楽しめるFODプレミアムだけです。

 

ちなみに、FODプレミアムは、31日間の無料お試し期間がありますので、その期間内であれば、解約しても料金は一切かかりません。

 

※配信内容は、変更になることがあります。最新情報はFODプレミアムをご覧ください。

 

↓ 公式Webサイトをみてみる ↓

FODプレミアム


 

2003年版の白い巨塔を愛して止まない僕としては、いよいよ始まった2019年版も楽しみでしょうがないのですが、同じようにこんな感情になれる、あるいは、新しい感想を抱けることを期待しています。

 

それでは、また。